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法律・規制初心者向け

FPVの免許は「2枚」ある|人の免許と機体の免許、1枚の図で完全理解

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03/31連載「ルール・制度」の第3回です一覧を見る ›

⚡ 3行まとめ — 急いでいる人はここだけでOK

  • 必要な免許は2枚。①人の免許(無線従事者免許証=アマ4級など)と②機体側の免許(無線局免許状=開局申請で取る)
  • FPV用VTXの大半は技適がないため、②の途中で「保証認定」が必要。そこで系統図を提出する
  • 2枚そろう前の通電はNG。VTXは電源を入れた瞬間に送信を始めるため、免許状が届くまで火入れは我慢

FPVの免許まわりの解説は世の中にたくさんありますが、初心者が混乱する原因はたいてい1つです。「免許」と呼ばれるものが実は2枚あって、それがごちゃ混ぜに説明されていること。この記事では、その2枚を最初から分けて整理します。この構造さえ頭に入れば、開局申請の解説記事がスラスラ読めるようになります。

// FPVの免許は「人」と「機体」の2枚セット ① 人の免許=無線従事者免許証 アマチュア無線4級以上(趣味) 「あなたが電波を扱ってよい」資格 試験 or 講習で取得 一度取れば一生有効(更新なし) ② 機体側=無線局免許状 「このVTXから電波を出してよい」許可 VTX(送信機)を特定して開局申請 1枚に複数のVTXを登録できる 有効期間5年(更新あり) 2枚そろって初めて合法。免許状が届く前の通電もNG ※ 技適なしVTXはJARD等の保証認定(系統図)を経由——系統図が手に入るVT Xを選ぶのが鉄則
FPVに必要な免許の全体構造。「人」と「機体」の2枚+技適がない場合の保証ルート

1枚目:人の免許(無線従事者免許証)

「あなたという人間が電波を扱ってよい」という国家資格です。趣味のFPVなら第四級アマチュア無線技士(4アマ)以上。国家試験か養成課程講習で取得します(取り方の詳細)。

この免許証のポイントは一度取れば一生有効なこと。更新はありません。顔写真入りのカードが届きます。

2枚目:機体側の免許(無線局免許状)

こちらが初心者に馴染みのない方。「このVTX(送信機)から電波を出してよい」という、機材に紐づく許可です。これを取る手続きが、いわゆる開局申請。取得すると「無線局免許状」という紙が届きます。

1枚目との大きな違いは:

2枚の免許の違い

何の許可?

人の免許(従事者免許証)
あなたが電波を扱う資格
機体側の免許(局免許状)
そのVTXから電波を出す許可

取り方

人の免許(従事者免許証)
試験 or 講習
機体側の免許(局免許状)
開局申請(電子申請)

イチオシ有効期間

人の免許(従事者免許証)
一生(更新なし)
機体側の免許(局免許状)
5年(更新あり)

機材を替えたら

人の免許(従事者免許証)
何もしなくてよい
機体側の免許(局免許状)
変更申請が必要

そして重要な仕様がひとつ。**1枚の免許状に、送信機(VTX)を複数台まとめて登録できます。**5インチ機のVTX、Tiny Whoopの内蔵VTX、ゴーグル用……と機材が増えても、免許状は1枚のまま「第1送信機」「第2送信機」と追加していく形です。これから申請する人は、手持ちの全VTXを最初から載せるのが手間もお金も最小になります。

間に挟まる「保証認定」——技適がないVTXの通り道

ここが最後のピースです。開局申請は本来、技適(技術基準適合証明)のある無線機ならスッと通ります。ところがFPV用のVTXはほぼすべて海外製で技適がありません

技適がない機器を開局するには、「この機器は技術基準を満たしています」と第三者に確認してもらう保証認定(JARDなどの保証事業者)を先に受けます。そしてこの保証の審査に必要な書類が、FPV界隈で悪名高い系統図(VTX内部のブロック図)です。

  • 系統図が手に入るVTX → 保証も申請もスムーズ(アナログ定番機やHDZero系)
  • 系統図が手に入らないVTX → そこで詰む(DJI O4が現状これ)

つまり「VTXは性能の前に、系統図が手に入るかで選ぶ」が日本の鉄則になります。機種ごとの実情はVTX申請実績データベースにまとめています。

2枚そろうまでの時間軸と「やってはいけないこと」

  1. 人の免許を取る(数週間〜)

    4アマの試験勉強〜合格〜免許証の到着まで。機体の組み立てと並行できます。
  2. 保証認定→開局申請(1〜2ヶ月)

    系統図を用意してJARD等の保証→総合通信局へ電子申請→無線局免許状が届く。
  3. 免許状が届いたら通電OK

    ここで初めてVTXに火を入れられます。それまでは組み立て・USB接続でのBetaflight設定・プロポのバインドまで。

まとめ——この構造だけ覚えれば勝ち

  • 飛ばせる = ①人の免許 + ②機体側の免許(開局申請)
  • ②の途中に、技適がないVTXのための**保証認定(要・系統図)**が挟まる
  • 免許状1枚に複数のVTXをまとめて登録できる。手持ち機材は最初から全部載せる
  • 2枚そろう前の通電は違法。焦らず、届いた日を初飛行準備の日に

手続きの実務(書類の書き方・費用・つまずきポイント)は開局申請コンプリートガイドへ。自分の機材に何が必要か迷ったら技適チェッカーで判定できます。

❓ FAQ — よくある質問

Q.プロポ(送信機)にも開局申請が要る?
A.

不要です。プロポの2.4GHz帯(ELRSなど)は技適取得済みの製品を使う限り免許不要。免許が要るのは映像を飛ばすVTX側です。ただし海外通販の技適なしプロポは別問題なので、購入時に技適マークを確認してください。

Q.免許状の「5年更新」を忘れたらどうなる?
A.

失効します。その状態で電波を出すと不法無線局です。更新(再免許申請)は期限の1ヶ月前までに行うルールなので、免許状の日付をカレンダーに入れておきましょう。

Q.友達の免許で一緒に飛ばせる?
A.

無線局免許はその免許人の運用が前提です。あなた自身が資格と免許状を持っていない状態で「借りて」飛ばすことはできません。体験会などで例外的な運用形態はありますが、基本は1人2枚と考えてください。

Q.仕事で使う場合もこの2枚?
A.

構造は同じですが中身が変わります。人の免許が三陸特以上、機体側が5.7GHz帯の業務用制度になり、アマチュアの免許との互換性はありません(詳細)。


▶ あわせて読みたいアマチュア無線4級の取り方開局申請コンプリートガイドVTX申請実績DB

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