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法律・規制中級者向け

ドローン事故対応マニュアル|起こしてしまった最初の1時間にやること

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12/31連載「ルール・制度」の第12回です一覧を見る ›

⚡ 3行まとめ — 急いでいる人はここだけでOK

  • 順番は「人命→記録→警察→保険→国交省報告」。機体の回収は最後でいい
  • 人の死傷(重傷以上)・第三者の物件損壊・航空機との衝突は、国交省への報告が法律上の義務
  • その場での現金示談は絶対にしない。保険が使えなくなり、後日の紛争の種になる

考えたくないことほど、先に手順を決めておく価値があります。ドローンの事故は「操縦ミス」だけでなく、突風・電波・機体故障でも起きます。どれだけ丁寧に飛ばしていても確率はゼロにならない——だからこの記事をブックマークしておいてください。事故直後の頭が真っ白な状態で、上から順に実行できるように書いてあります。

// 事故発生 — 最初の1時間の順番 1 人命最優先 負傷者の救護・119番・二次被害の防止(飛行停止) 2 現場保全と記録 写真(機体・現場・損害)・相手の連絡先・目撃者 3 警察へ連絡 人身・物損は110番で事故扱いの記録を残す 4 保険会社へ一報(当日中) 事故受付に連絡。その場での示談・現金解決はNG 5 国交省への報告義務を確認 重傷以上・物件損壊・航空機との接触等は報告義務(DIPSから やってはいけない:立ち去り/機体だけ回収/その場の示談 保険が使えなくなる)
事故発生後の行動フロー。人命→記録→警察→保険→報告の順

① 人命最優先(最初の5分)

  • 負傷者がいたら救護と119番。航空法上も、負傷者の救護や危険防止措置は操縦者の義務です
  • 飛行を直ちに中止。二次被害(回転するペラ・火のついたリポ)から周囲を遠ざける
  • 墜落機のリポが損傷していたら素手で触らない。発火の可能性を常に想定(リポの危険性

② 現場の記録(次の10分)

感情が落ち着かなくても、記録だけは機械的に。

  • 写真:機体・墜落地点・壊した物・周囲の状況(あらゆる角度で多めに)
  • 相手方の氏名・連絡先。目撃者がいれば同様に
  • 自分のメモ:時刻・風・飛行内容・何が起きたか(記憶は数時間で薄れます)

③ 警察へ連絡

人身・物損事故は110番で警察に届けます。「大ごとにしたくない」と飛ばしたくなりますが、逆です——警察の記録があることが、後の保険請求と紛争防止の土台になります。

④ 保険会社へ一報(当日中)

加入している賠償責任保険(ドローン保険・個人賠償責任特約)の事故受付へ当日中に連絡。保険証券番号と受付電話番号は、今日スマホにメモしておきましょう。未加入の人は、この記事を閉じる前に保険の記事へ。年数千円で人生の破産リスクを消せる、FPVで最も費用対効果の高い出費です。

⑤ 国土交通省への報告(登録機の義務)

見落とされがちですが、航空法は事故の報告を義務にしています。対象は:

  • 人の死傷(重傷以上)
  • 第三者の物件の損壊
  • 航空機との衝突・接触

これらに当たる場合は、DIPS経由で国土交通大臣への報告が必要です。また「航空機と衝突しそうになった」等の重大インシデントも報告対象。報告義務を怠ると罰則の対象になり得ます。「事故かどうか微妙」なら、DIPSの窓口に相談する姿勢が安全側です。

事故後のメンタルと再発防止

事故を起こした直後は、誰でも「もうやめようか」と考えます。数日おいてから、原因を機体・環境・操縦の3つに分解してみてください(診断チャートコミュニティも使って)。原因が特定できた事故は、あなたを以前より安全なパイロットにします。特定できないまま再開するのが一番危険です。

日頃の備えチェックリスト

  • ✅ 賠償責任保険に入っている(証券番号をスマホにメモ済み)
  • 機体登録リモートID・(FPVなら)無線局免許が有効
  • 飛行日誌をつけている(事故時の状況説明の証拠になります)
  • ✅ 飛ばす前のチェックリストを習慣化している

❓ FAQ — よくある質問

Q.自分の機体が壊れただけの「自損」でも警察や報告は必要?
A.

第三者への被害がない自損(原っぱで墜落して機体大破など)は、警察・国交省報告の対象外です。ただし機体を回収できず紛失した場合、リポの発火リスクと登録機体の管理の観点から、可能な限り捜索を。他人の土地に落ちた場合は土地管理者への連絡が必要です。

Q.物を壊したのが「友人の物」でも物件損壊の報告対象?
A.

報告義務の対象は「第三者の物件」です。飛行に関与していない人の物なら友人の物でも第三者性はあり得ます。判断に迷うケースはDIPSの窓口・航空局に確認するのが確実です。

Q.保険はどれに入ればいい?
A.

趣味の飛行なら、ドローン専用保険(機体メーカーや団体の付帯保険含む)か、火災保険・自動車保険の個人賠償責任特約でカバーできる場合があります。「無人航空機の賠償が対象か」を約款で確認してください。詳細は保険の記事へ。


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