VTX(映像送信機)の選び方|出力・周波数・法律の注意点を解説
⚡ 3行まとめ — 急いでいる人はここだけでOK
- VTXの出力は大きいほど遠くまで飛ぶが、発熱と干渉も増える——普段は25〜400mWで十分
- 5.8GHz帯のVTXはアマチュア無線4級+開局申請をしてから電源を入れる
- SmartAudio/Tramp対応ならチャンネル変更が送信機からできて便利
VTX(Video Transmitter)は、カメラの映像を電波に変えてゴーグルへ飛ばすパーツです。電波を出す装置なので、性能の話と同じくらい法律の話が重要になります。順番に見ていきましょう。
VTXの役割と映像システムの中での位置
VTXの善し悪しは「映像がどこまで途切れず届くか」に直結します。ただし届く距離は VTX 単体ではなく、出力×アンテナ×周囲の環境の掛け算で決まります。
送信出力(mW)——大きいほど良い、ではない
VTX選びで一番悩むのが出力です。結論から言うと、ほとんどの人は25〜400mWの範囲しか使いません。
- 25mW: 近距離の練習・複数人での飛行に。発熱が少なく安定
- 200〜400mW: 屋外フリースタイルの定番。1km前後まで実用
- 800mW以上: 長距離用。発熱が大きく、地上で電源を入れたまま放置すると熱で壊れることも
周波数とチャンネル——5.8GHz帯が標準
FPVの映像には主に5.8GHz帯が使われ、その中が40前後のチャンネルに分かれています。複数人で同時に飛ぶときは、それぞれ別チャンネルを使うことで混信を避けます。
開局申請には VTX の系統図が必要です。日本の申請実績が多い機種を選ぶと、メーカーや販売店が系統図を用意していることが多くスムーズです。定番機種の実績はVTX申請実績データベースにまとめています。
SmartAudio / Tramp——設定変更が楽になる
VTXのチャンネルや出力は、本体の小さいボタンでも変えられますが、SmartAudio(TBS系)やTramp(ImmersionRC系)というプロトコルに対応していれば、FCと1本の線で繋ぐだけで送信機やOSDメニューから変更できるようになります。
現行のVTXはほぼ対応していますが、FCの空きUARTが1つ必要になる点だけ覚えておきましょう。配線の考え方はFCの配線を理解しようで解説しています。
取り付けと発熱対策
VTXは発熱するパーツです。取り付けで気をつけること:
風が当たる場所に付ける
プロペラの風が少しでも流れる位置だと安定します。フレームの奥に密閉すると熱ダレしやすい。
地上で高出力のまま放置しない
飛んでいれば風で冷えますが、地上では冷えません。設定作業中は25mWやピットモード(超低出力)に。
アンテナを付けずに電源を入れない
アンテナなしで送信すると、行き場を失った電力でVTXが壊れることがあります。
選び方まとめ
▦ VTX選びのチェックリスト
出力
- 見るポイント
- 可変式か
- 推奨
- 25〜400mW切替以上
制御
- 見るポイント
- SmartAudio/Tramp対応か
- 推奨
- 対応必須級
サイズ
- 見るポイント
- マウント穴の規格
- 推奨
- 20×20 / 25.5×25.5 / 30.5×30.5mm
申請
- 見るポイント
- 系統図が入手できるか
- 推奨
- 日本で実績のある機種
| 商品名 | 見るポイント | 推奨 | 評価 | |
|---|---|---|---|---|
| 出力 | 可変式か | 25〜400mW切替以上 | — | |
| 制御 | SmartAudio/Tramp対応か | 対応必須級 | — | |
| サイズ | マウント穴の規格 | 20×20 / 25.5×25.5 / 30.5×30.5mm | — | |
| 申請 | 系統図が入手できるか | 日本で実績のある機種 | — |
❓ FAQ — よくある質問
Q.VTXとELRSなどの操縦用電波は別物?▾
別物です。操縦の電波(2.4GHz帯のELRSなど)は技適付きなら免許不要ですが、映像の5.8GHz帯はアマチュア無線免許+開局申請が必要です。混同しやすいので注意してください。
Q.ピットモードとは?▾
電波をほぼ出さない超低出力モードです。他の人が飛んでいる横で自分の機体の設定をしたいときに、混信させずに作業できます。
Q.デジタル(DJIなど)の場合もVTXを別に買うの?▾
デジタルはカメラとVTXがセットの「エアユニット」として売られているので、単体VTXは買いません。ただし5.8GHz帯を使う点は同じで、免許と開局申請は必要です。
まとめ
- 出力は25〜400mW可変で十分。大出力は発熱と干渉のもと
- 免許+開局申請をしてから電源を入れる。系統図が手に入る機種を選ぶ
- SmartAudio/Tramp対応で設定変更が楽に
- 発熱対策:風の当たる位置・地上ではピットモード・アンテナなし送信は厳禁
次回は電波の飛びを左右するアンテナの基礎です。
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