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VTX(映像送信機)の選び方|出力・周波数・法律の注意点を解説

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06/08連載「カメラ・映像の基礎知識」の第6回です一覧を見る ›

⚡ 3行まとめ — 急いでいる人はここだけでOK

  • VTXの出力は大きいほど遠くまで飛ぶが、発熱と干渉も増える——普段は25〜400mWで十分
  • 5.8GHz帯のVTXはアマチュア無線4級+開局申請をしてから電源を入れる
  • SmartAudio/Tramp対応ならチャンネル変更が送信機からできて便利

VTX(Video Transmitter)は、カメラの映像を電波に変えてゴーグルへ飛ばすパーツです。電波を出す装置なので、性能の話と同じくらい法律の話が重要になります。順番に見ていきましょう。

VTXの役割と映像システムの中での位置

// FPV映像が目に届くまで カメラ 機体前方の映像を撮る VTX 映像を電波にして送信 (法律で周波数・出力が決まっている) アンテナ 電波を飛ばす/受ける ゴーグル 映像を映す 5.8GHz帯はアマ免許+開局申請が必要な場合が多い。同じ規 格(陣営)で揃えること
映像はカメラ→VTX→アンテナ→ゴーグルの順に流れる

VTXの善し悪しは「映像がどこまで途切れず届くか」に直結します。ただし届く距離は VTX 単体ではなく、出力×アンテナ×周囲の環境の掛け算で決まります。

送信出力(mW)——大きいほど良い、ではない

VTX選びで一番悩むのが出力です。結論から言うと、ほとんどの人は25〜400mWの範囲しか使いません

// VTX出力は「大きいほど良い」ではない 25mW 近距離(パーク)・発熱少 練習・室内・複数人で飛ばす時 200〜400mW ◎定番 〜1km前後・要風冷 屋外フリースタイルはこのクラス 800mW〜 長距離・発熱大(停止中は危険) 他の人の映像に強く干渉 出力が上がるほど飛距離・発熱・干渉・消費電力が全部増える ※ 5.8GHz帯は開局申請した設備の範囲でのみ。ペラなし地上テストでも通電す れば電波は出る
出力を上げると飛距離と一緒に発熱・干渉・消費電力も増える
  • 25mW: 近距離の練習・複数人での飛行に。発熱が少なく安定
  • 200〜400mW: 屋外フリースタイルの定番。1km前後まで実用
  • 800mW以上: 長距離用。発熱が大きく、地上で電源を入れたまま放置すると熱で壊れることも

周波数とチャンネル——5.8GHz帯が標準

FPVの映像には主に5.8GHz帯が使われ、その中が40前後のチャンネルに分かれています。複数人で同時に飛ぶときは、それぞれ別チャンネルを使うことで混信を避けます。

開局申請には VTX の系統図が必要です。日本の申請実績が多い機種を選ぶと、メーカーや販売店が系統図を用意していることが多くスムーズです。定番機種の実績はVTX申請実績データベースにまとめています。

SmartAudio / Tramp——設定変更が楽になる

VTXのチャンネルや出力は、本体の小さいボタンでも変えられますが、SmartAudio(TBS系)やTramp(ImmersionRC系)というプロトコルに対応していれば、FCと1本の線で繋ぐだけで送信機やOSDメニューから変更できるようになります。

現行のVTXはほぼ対応していますが、FCの空きUARTが1つ必要になる点だけ覚えておきましょう。配線の考え方はFCの配線を理解しようで解説しています。

取り付けと発熱対策

VTXは発熱するパーツです。取り付けで気をつけること:

  1. 風が当たる場所に付ける

    プロペラの風が少しでも流れる位置だと安定します。フレームの奥に密閉すると熱ダレしやすい。

  2. 地上で高出力のまま放置しない

    飛んでいれば風で冷えますが、地上では冷えません。設定作業中は25mWやピットモード(超低出力)に。

  3. アンテナを付けずに電源を入れない

    アンテナなしで送信すると、行き場を失った電力でVTXが壊れることがあります。

選び方まとめ

VTX選びのチェックリスト

出力

見るポイント
可変式か
推奨
25〜400mW切替以上

制御

見るポイント
SmartAudio/Tramp対応か
推奨
対応必須級

サイズ

見るポイント
マウント穴の規格
推奨
20×20 / 25.5×25.5 / 30.5×30.5mm

申請

見るポイント
系統図が入手できるか
推奨
日本で実績のある機種

❓ FAQ — よくある質問

Q.VTXとELRSなどの操縦用電波は別物?
A.

別物です。操縦の電波(2.4GHz帯のELRSなど)は技適付きなら免許不要ですが、映像の5.8GHz帯はアマチュア無線免許+開局申請が必要です。混同しやすいので注意してください。

Q.ピットモードとは?
A.

電波をほぼ出さない超低出力モードです。他の人が飛んでいる横で自分の機体の設定をしたいときに、混信させずに作業できます。

Q.デジタル(DJIなど)の場合もVTXを別に買うの?
A.

デジタルはカメラとVTXがセットの「エアユニット」として売られているので、単体VTXは買いません。ただし5.8GHz帯を使う点は同じで、免許と開局申請は必要です。

まとめ

  • 出力は25〜400mW可変で十分。大出力は発熱と干渉のもと
  • 免許+開局申請をしてから電源を入れる。系統図が手に入る機種を選ぶ
  • SmartAudio/Tramp対応で設定変更が楽に
  • 発熱対策:風の当たる位置・地上ではピットモード・アンテナなし送信は厳禁

次回は電波の飛びを左右するアンテナの基礎です。

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