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空撮・シネマ中級者向け

FPVショット・レシピ集|オービット・フライスルー・リビールの飛び方と設定

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04/10連載「撮影テクニック」の第4回です一覧を見る ›

⚡ 3行まとめ — 急いでいる人はここだけでOK

  • 映像っぽさの8割は「一定速度・一定舵」。技の派手さより滑らかさが勝つ
  • 定番6ショットには決まった飛行ラインがある。レシピ通りに3テイクずつ撮る
  • 撮影は編集から逆算する。「次のカットに何を繋ぐか」を考えてから飛ぶ

シネマティックFPVの上手い人は、実は決まった型(ショット)の組み合わせで撮っています。即興で飛んでいるように見えて、中身は料理と同じレシピの世界。この記事では定番ショット6種を、飛行ライン・操作・設定までまとめてレシピ化します。機材と基本設定はシネマティックFPV入門を前提に、この記事は「撮り方」に集中します。

// 定番3ショットの飛行ライン ① オービット(回り込み) 被写体を中心に円を描く ロール+逆ヨーを一定に 難易度★★☆/速度:遅め一定 ② フライスルー(くぐり) 窓・門・木の間を一定速度で抜ける 通過直前の当て舵をしない 難易度★★★/速度:中速一定 ③ ライズ&リビール 障害物の陰から上昇して 奥の景色を「見せる」驚きの型 難易度★☆☆/速度:ゆっくり 一定速度・一定舵が映像っぽさの8割。同じショットを最低3テ イク
定番3ショットの飛行ライン。◯が被写体、破線が機体の軌道

レシピ①:オービット(回り込み)

用途:被写体(人・車・建物)の存在感を出す万能カット。 飛び方:被写体を中心に半径5〜15mの円。ロールで横移動しながら、被写体が画面中央に留まるよう逆方向のヨーを一定量当て続けます。この「ロール+逆ヨー」の量が一定になったとき、映像は円になります。 コツ:速度は「遅すぎるかな」くらいが正解。半周〜3/4周撮れれば編集では十分です。

レシピ②:フライスルー(くぐり)

用途:場面転換。窓・門・木々の間を抜けて「別の世界に入る」演出。 飛び方:進入前に機速とラインを完全に決め、通過中はスティックを動かさない。直前の当て舵が映像に必ず映り込みます(そして大抵ぶつかります)。 コツ:練習は家ウープのゲート練習がそのまま活きます。本番前に同じラインを空撮なしで2回リハーサル。

レシピ③:ライズ&リビール

用途:オープニングの定番。手前の障害物(壁・木・崖)の陰から上昇し、奥の景色を「見せる(リビール)」。 飛び方:ゆっくり一定速度で上昇しながら、わずかに前進。カメラに映る「壁→景色」の切り替わりが演出のすべてなので、上昇速度のムラが出ないようスロットルだけに集中します。 コツ:難易度は低いのに効果は絶大。初心者が最初に習得すべきショットです。逆再生すれば「隠れる」カットにもなります。

レシピ④:チェイス(追い撮り)

用途:車・自転車・ランナーを後ろから追う躍動感カット。 飛び方:被写体の斜め後ろ上方3〜10mをキープ。速度合わせが本体で、被写体の速度変化を先読みして合わせます(追いかけると映像はガタつく)。 コツ:必ず被写体と無線や合図でつながっておく。撮影計画・安全確保・許可はパイロットの責任です(FPVを仕事にする場合の話)。

レシピ⑤:プロキシミティ(接近)

用途:地形・構造物スレスレを飛ぶ没入感。フリースタイル寄りのシネマ表現。 飛び方:対象(草原・岩・木)との距離を一定に保って流す。高さのブレはそのまま映像の質に出るので、アクロ練習Week 4の低空スラロームが前提スキルです。 コツ:安全マージンは「当たらない距離」ではなく「風に押されても当たらない距離」で取る。

レシピ⑥:ドリー(平行移動)

用途:シネマの基本。被写体の横を一定速度・一定距離で通過する「流し撮り」。 飛び方:ロールだけで真横に流すか、被写体に正対したまま前進。等速こそ命。 コツ:この「何も起きていないカット」が編集では一番使えます。派手なカットのつなぎに必ず必要になるので、現場では退屈でも撮っておく。

現場の共通ルール

  • 同じショットを最低3テイク。使えるのは1つと心得る
  • 編集から逆算:「前のカットから何を受けて、次に何を渡すか」を考えてから飛ぶと、素材が「つながる」ようになります(編集の基本
  • カメラ設定:撮影用HDカメラはシャッター速度をフレームレートの2倍(180度ルール)目安に。日中はNDフィルターで調整(GoPro搭載ガイド
  • 人・私有地・立入への配慮:かっこいいカットより、許可と安全と信頼。ここを飛ばすと趣味全体の評判が痛みます

❓ FAQ — よくある質問

Q.ジンバル付きドローン(空撮機)とFPV、どっちで撮るべき?
A.

「安定した俯瞰・構図の映像」は空撮機、「速度感・没入感・すり抜け」はFPVの領域です。プロの現場では併用が普通。FPVにしか撮れないのはレシピ②⑤のような「機体が世界の中を通り抜ける」カットです。

Q.映像がカクカク・ぐらぐらする
A.

まずジェロと振動の切り分けを。機体が健康なら、あとは操作の問題なので「舵を減らす」練習を。Gyroflowなどのソフト安定化(編集記事)も強力ですが、元素材が滑らかなほど仕上がりは上です。

Q.どの機体で始めるのがいい?
A.

人や物の近くで撮るならダクト付きのCinewhoop(入門記事)、広い場所での風景なら5インチ+HDカメラが定番です。


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